競馬はほとんどなにもわからないが、中山競馬場へは何回も行った。人並みにパドックで出走馬を観察したこともあったが、どこをどう見ればよいのか、わかっていたわけではない。ただ、サラブレッドの美しさには、いつも感心し、見惚れていた。藤田騎手は、こう述べている。
<本番で走る「強い馬」を見極めるのに、「パドックの際、どこを見たらいいのか」とファンから訊かれることがある>
<たしかに調教師は仔馬のころから長年見てきているから、その日調子のいい馬、悪い馬というのは判断できるかもしれない>
<でも、すくなくとも俺たち騎手は、「乗ってみないとわからない」っていうのが本音だと思う>
騎手にしてわからないのだから、シロウトにわかるはずもない。結局、このわからないところが勝負の醍醐味につながっているのだろう。
〔フォトタイム〕
日本工業倶楽部その5
国賓を迎えることもあるということで、豪華なつくりとなりました。