けさの「よみうり時事川柳」に、<初公判ギョーザ事件の味忘れ>というのがあった。日中関係をおかしくした毒ギョーザを忘れるわけにはいかないが、たしかに起訴から裁判までが長すぎた。

 

中国製冷凍中毒事件が発覚したのは20081月。逮捕された製造元「天洋食品」の元臨時従業員(39)が起訴されたのが20108月。3年という歳月を経て初公判が730日、ようやく河北省の中級人民法院(地裁)でひらかれた。

 

けさの読売新聞によれば、中国の刑事訴訟法は原則、起訴から36か月以内の判決を義務づけるという。特殊な状況では延長可能だが、「3年にも及ぶ事案はあきらかにふつうではない」(北京の弁護士)とか。

 

記事をつづければ、今回の法廷では日本への異例の配慮が感じられたという。日本報道陣用に傍聴席を2席用意。法院前で結果を待つ他の日本報道陣にも法院の施設の一室が開放され、お茶も提供されたとか。

 

中国の首脳陣は、どういう判決を下すか、ずっと悩んでいるにちがいない。重い判決は中国の世論を刺激しかねない。かといって、軽い判決では日本の世論の反発を受ける。

 

どこに落としどころを持っていくか、河北省の地裁より北京の中南海で熱心に討議されているのではあるまいか。

 

〔フォトタイム〕

 

にっぽり繊維街その3

こんな看板がありました。