物心がついた頃から教員志望で、まさかメディアの世界で仕事をするとは大学4年まで思ってもいなかった。そんなわけでメディアの仕組みなどまったく知らずに記者になった。
したがって、メディアのルールのようなものに驚くことが多かった。用語の統一の厳格さも、その一つであった。
いまでもよく覚えているのが、アメリカ大統領になった人の名前。それまでリーガンと呼ばれていたのが、何月何日をもってレーガンにするというお達しがあった。
驚いたのは、自分のところの新聞社だけかと思っていたら、全メディアが一斉にレーガンへ変えたのである。さすが、ことばを生業(なりわい)にする業界だと感心したものだ。
ところが、けさの朝日新聞を見ると、社会面は「団十郎さんに最後のお別れ」となっているのに、テレビ番組欄は「團十郎さん告別式」となっていた。
同じ日付の紙面で、団十郎と團十郎が混じっているのは、なかなか見られないことだ。ちょっと離れているうちに、メディアの世界もずいぶん様変わりしたようだ。
そこで、唐突ながら、朝日新聞の編集責任者に提案をしたい。
もし、団十郎にするか、團十郎にするか、まだ編集局内でまとまっていないのなら、是非、團十郎でお願いしたい。
そうしてくれれば、團十郎さんも草葉の陰でとても喜んでくれるはずだ。12代目が生前、とても気にしていたのは、メディアに登場する団十郎という文字だった。市川宗家の当主として、先祖伝来の名前への思い入れは、それほどに深かったのである。
〔フォトタイム〕
国立新美術館その4
隣りの政策研究大学院大学の構内から撮りました。
コメント
コメント一覧 (7)
> いまでもよく覚えているのが、アメリカ大統領になった人の名前。それまでリーガンと呼ばれていたのが、何月何日をもってレーガンにするというお達しがあった。
> 驚いたのは、自分のところの新聞社だけかと思っていたら、全メディアが一斉にレーガンへ変えたのである。さすが、ことばを生業(なりわい)にする業界だと感心したものだ。
> ところが、けさの朝日新聞を見ると、社会面は「団十郎さんに最後のお別れ」となっているのに、テレビ番組欄は「團十郎さん告別式」となっていた。
> 同じ日付の紙面で、団十郎と團十郎が混じっているのは、なかなか見られないことだ。ちょっと離れているうちに、メディアの世界もずいぶん様変わりしたようだ。
> そこで、唐突ながら、朝日新聞の編集責任者に提案をしたい。
> もし、団十郎にするか、團十郎にするか、まだ編集局内でまとまっていないのなら、是非、團十郎でお願いしたい。<
あの~ぅ、卒時ながら、izaでも、『首相が団十郎さん弔問 「歌舞伎の宝失い残念」』(2013/02/06 01:40 産経新聞配信)と題した記事の関連記事として『市川團十郎さん死去 21世紀の歌舞伎、象徴「継続は力、続けていく…」』(2013/02/04 10:51 産経新聞配信)と題した記事が参照されていますよね、たしか…。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/628016/
故に、産経新聞の編集局内でも“団十郎”にするか、“團十郎”にするかは、未だ纏まっていないようですね、たぶん…。
≪続く≫
2013/03/01 00:59の続き
また、izaでは、『二枚看板失った歌舞伎界 苦境ばねに進むか世代交代』(2013/02/10 01:21 SANKEI-EXPRESS配信)と題した記事のなかでは「次代のリーダーとして期待された中村勘三郎さんに続き、江戸歌舞伎を象徴する大名跡を背負う市川団十郎さんという看板役者を失った歌舞伎界。」と表現されているのに、関連記事として『待望の男子…團十郎さんの「夢」幻に…』として『海老蔵と小林麻央 病床の團十郎のため第2子の性別を調べた』(2013/02/08 16:35 newsポストセブン配信)と題した記事や、『市川團十郎さんを襲った“悲しき因縁” 海老蔵に大きな重圧…』(2013/02/04 19:45 zakzak配信)と題した記事や、『幸四郎語る「彼の人生は重圧と苦難の連続』(2013/02/05 08:21 サンスポ配信)と題した記事の中では「歌舞伎俳優、市川團十郎さん(享年66)の死去から一夜明けた4日、歌舞伎界から個人を偲ぶコメントが多く寄せられた。」と表現されている記事や、また、『首相が団十郎さん弔問 「歌舞伎の宝失い残念」』(2013/02/06 01:40 産経新聞配信)と題した記事や、さらに『團十郎さん、大塚キャスター、生死の分かれ目はどこに?』(2013/02/06 03:22 zakzak配信)と題した記事などが参照されていますよね、たしか…。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/stage/629226/
尚、日付/紙面の異なる“新聞記事”では、団十郎と團十郎が混じっているのは、朝日新聞に限らず産経新聞でもよくある事象のようですが、新聞記者または編集者の性質により使い分けるのでしょうか…??
因みに、一般的な指針として“記事”には漢字を適切にべきであり、日本の歴史的な人物名には常用漢字を用い、常用漢字がない場合は、『正字(当用漢字・常用漢字の新字体に対して、そのもとの字を意味する概念)』を用いるのが妥当ではないでしょうか、たぶん…。
なので「団十郎」としてしまったというのが真相でしょうね(^◇^;)
本人に限らず、歌舞伎ファンも「團十郎」として欲しい筈です。
あほくさ!
君も「漢字圏」だから分かると思うがね。
それとも君の田舎にはハングル文字しか無いのか?