ある会合の雑談で、「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)って、怖いよね」と、だれかがいった。「そう、ギリシャがずっこけたら、アメリカはたいへんだよ」と、だれかが頷いた。

 

たしかにその通りだと思った。

 

賢い人が金融界にいて、リスクで金儲けをすることを考えた。たとえば、ギリシャの国債のリスクまで、商品化してしまった。

 

ギリシャの国債に不安をもつ人は、保険をかける。それを引き受ける金融機関もあって、なにごともなければ、まるまる保証金をたんまり手にできる。

 

おおざっぱにいえば、クレジット・デフォルト・スワップとは、そんな感じ。

 

賢い人は、儲ける方法の考案は上手だが、損をした場合のことまでは深く考えない。

 

ギリシャが破産したら、一体、どうなるのか。これはたいへんだ。クレジット・デフォルト・スワップを引き受けた銀行などは、莫大な金額を支払わなければならない。

 

ギリシャが債務不履行(デフォルト)になった場合、CDSのかなりの部分がアメリカにのしかかる。

 

まさに悪夢、リーマンショックの再来だ。

 

リーマンショックのとき、アメリカ最大の保険会社AIGはアメリカ政府によって救済された。あまりにも巨額のクレジット・デフォルト・スワップを抱えていたからだ。

 

AIGをつぶしたら、世界恐慌になってしまうのはあきらかであった。

 

〔フォトタイム〕

 

港区立伊皿子坂緑地その2

それほど広いスペースではないのですが、大切に手入れをしているのがわかります。