ある会合の雑談で、「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)って、怖いよね」と、だれかがいった。「そう、ギリシャがずっこけたら、アメリカはたいへんだよ」と、だれかが頷いた。
たしかにその通りだと思った。
賢い人が金融界にいて、リスクで金儲けをすることを考えた。たとえば、ギリシャの国債のリスクまで、商品化してしまった。
ギリシャの国債に不安をもつ人は、保険をかける。それを引き受ける金融機関もあって、なにごともなければ、まるまる保証金をたんまり手にできる。
おおざっぱにいえば、クレジット・デフォルト・スワップとは、そんな感じ。
賢い人は、儲ける方法の考案は上手だが、損をした場合のことまでは深く考えない。
ギリシャが破産したら、一体、どうなるのか。これはたいへんだ。クレジット・デフォルト・スワップを引き受けた銀行などは、莫大な金額を支払わなければならない。
ギリシャが債務不履行(デフォルト)になった場合、CDSのかなりの部分がアメリカにのしかかる。
まさに悪夢、リーマンショックの再来だ。
リーマンショックのとき、アメリカ最大の保険会社AIGはアメリカ政府によって救済された。あまりにも巨額のクレジット・デフォルト・スワップを抱えていたからだ。
AIGをつぶしたら、世界恐慌になってしまうのはあきらかであった。
〔フォトタイム〕
港区立伊皿子坂緑地その2
それほど広いスペースではないのですが、大切に手入れをしているのがわかります。
コメント
コメント一覧 (6)
ご存知の通り、CDSを使わないように、EUは苦労しています。本来なら、ギリシャをデフォルトさせればよいのですが、それでは金融機関がたちいなくなるので、国債の50%の損失を自主的にひうけるということで、再建計画が立てられつつあります。
しかし、今、ポルトガルがあやしくなってきました。次は、スペイン、イタリアとなりますと、借金(国債)の元金50%棒引きもできなくなります。
そうすると、南欧はデフォルトのオンパレードとなります。さて、どうなりますか。日本国の国債も無傷ということにはいかなくなるかも知れません。
庶民の貯金は、かみくずとなるかも知れません。
儲けるもの(金融会社)のモラル・ハザードもおこしている。
借金したものも悪いが、貸し続けたほうも悪い。どちらがより悪いかは、貸したほうだと思います。
昔から、暴利を享受したものは、世の中が不景気になれば、利益をはきだすことでつじつまあわせしてきました。それをしないと、一揆がおこる。
ジョカーを使わないババ抜きで
突然ババの枚数も不明になるゲームでしょうね。
たまにはいいこと言うね。
明日はだれにもわからない。
『CDS(Credit default swap;クレジット・デフォルト・スワップ)』とは、価格変動による危険を避けるために、将来、現金や他の金融商品を受け取る権利の現在価値がその価値を決定するようの開発『金融派生商品(derivative;デリバティブ: 株式・債券・金利・外国為替などの金融商品などの原資産から派生して生まれた金融商品の総称)』のうち、『貸付金派生商品(credit derivative;クレジットデリバティブ:貸付金の危険を取引する金融商品の総称)』の一種で、債権自体を移転することなく貸付金の危難のみを交換する取引で、最も取引が盛んな『貸付金派生商品』として、銀行の自己資本比率を高める対策の一環としても利用されるようですね…。
ということで、『CDS』は、定期的な金銭の支払と引き替えに、『参照組織(一定の国や企業)』の『参照債務(債務の一定の元本額)』に係わる『貸付金危難保険証』を購入する、即ち、『貸付金危難』に係わる相手をを交換する取引の方法のようですね…。
具体的には、『貸付金危難保険証』の買い手は、『参照債務』に対する一定の割合の金額を定期的に支払い、一方、『貸付金危難保険証』の売り手は、『参照組織』についての『信用事由(倒産その他の貸付金危難の顕在化を示す一定の事由)』が発生した場合に、『参照組織』に対して一定の方法で特定された『参照債権(参照債務に対応する貸付債権や公社債など)』について、予め合意したところに従って、『現物決済(買い手から参照債務を元本額で購入する)』か、『現金決済(参照債務の価値の下がった部分を補う金額を買い手に支払う)』か、いずれかの方法によって決済を行うらしいですね…。
即ち、債務者が倒産などして債務不履行の事態に遭遇した場合の『ババ:ジョーカー(joker;道化者、手元にない番外の札、最高の切り札』が『貸付金危難保険証』であり、『ババ:ジョーカー』の買い手は保険者で、債権者は被保険者となり、『CDS』は、遣り手の『ババ:ジョーカー』を介した"swapping:スワッピング”のようですね、たぶん…。