ジワジワと拡大していくのか、それとも強圧的な操作で沈静化の方向にむかうのか。

 

北京政権の張りつめた空気が感じられるほどだ。

 

いずれにしても中国ジャスミン革命の動向のカギを握るのは、農民や学生であり、ウイグル族やチベット族など少数民族、あるいは社会の底辺で貧困にあえぐ層などであろう。

 

そんなことを考えていて、ふと思ったのは、中国軍の存在。

 

チュニジアやエジプトの場合、体制の崩壊に軍隊の動きが決定的な役割を果たした。ならば、そのとき、中国軍はどう動くのか。

 

こういう問題提起自体、中国政府にとっては不快きわまりないであろうが、他国にしてみれば、とても関心度の高い設問である。

 

もっとも、わたし自身は、「そのとき、中国軍はどう動くのか」という問いになんの見解も持ち合わせていない。

 

ただ、考えるヒントとして、「人民解放軍は中国共産党の軍隊である」という事実を指摘することはできる。

 

あの巨大な中国軍が、一政党の兵隊。

 

ありていにいえば、人民解放軍は、中国国家主席の命令があっても動かない。最高司令官として人民解放軍を指揮できるのは、中国共産党中央軍事委員会主席だけである。

 

そんなバカなと思われるかもしれないが、現在の中国共産党総書記は党中央軍事委員会主席であり、国家主席でもあるので、なんの支障もない。

 

国家主席と党軍事委主席が別人のときもあったが(江沢民と鄧小平、胡錦濤と江沢民)、いずれも最高実力者だった後者に事実上の指揮権があった。

 

ただ、大いに気になるのは、人民解放軍を指揮下におく党中央軍事委員会にシビリアンがふたりしか入っていないこと。

 

現在でいえば、胡錦濤主席と習近平副主席がシビリアンで、あとは軍人ばかりだ。心配症の性分で、有事の際のシビリアンコントロールは大丈夫なのか、と、仮定の問題なのに、そんなことまで心配してしまった。

 

〔フォトタイム〕

 

神田明神その7

正月の神田明神のお馴染みの風景です。