金正日(キム・ジョンイル)総書記の3男、金ジョンウンが大将になった。まだ27歳の若者が軍幹部になるのだから、後継者になるのはまちがいない。

 

高名な北朝鮮専門家のなかに、なかなかジョンウン後継を認めない人たちがいた。専門バカとはよくいったものだ。

 

かれらは、金正日の料理人だった藤本健二氏の証言を軽く見ている節があった。しかし、これはまちがいで、身辺に長くいた人の分析にはやはり説得力がある。

 

たとえば、藤本氏はつぎのように述べていた。

 

<金正日が正雲を自分の後継者にしようとしていることは、側で仕えていて一目瞭然でした。たとえば、一家で食事をするときは、中央に金正日が座り、その右隣が妻の高英姫、高英姫の右隣に正雲が座ります。金正日の左隣はヨジョンで、正哲が座るのは、ヨジョンの左隣の末席なのです。儒教社会の朝鮮では、この席順によっても、正雲が「皇太子」であることがはっきりしています>(「現代」20049月号)

 

ヨジョンとは、金正日と高英姫(コ・ヨンヒ)の間の末娘。正哲(ジョンチョル)は、次男だ。藤本氏は、かれらの異母兄である正男(ジョンナン)の姿を見たことがなかったという。そういう人物が後継になる可能性はうすいのに、儒教社会のしきたりに固執して長男説にこだわっていた北朝鮮ウオッチャーがすくなくなかった。

 

〔フォトタイム〕

 

外務省その2

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