テレビをみる機会はなかったけれど、今夕の日本経済新聞によれば、鳩山由紀夫首相は初の施政方針演説で「いのち」ということばを24回繰り返したという。

 

同紙に掲載された演説をみると、冒頭から、「いのちを、守りたい」と切りだしている。なるほど、「いのち」のオンパレードだ。

 

「生まれてくるいのち、そして、育ちゆくいのちを守りたい」

「働くいのちを守りたい」

「世界のいのちを守りたい」

 

「人のいのちを守る政治」は、文句なくスバラシイ。拍手喝采をもって、このことばを受け入れ、それが成就することを期待したい。

 

でも、待てよ。たしかに、鳩山さんのいうとおりなのだが、国民がいちばん期待しているのは、こんな抽象的な言辞ではなく、たしかな財源に基づく、実現可能な政策なのではないか。

 

政権担当者が国民のいのちを守るのは当然のこと。いのちというなら、いかにしていのちを守るのか、その方策を早く提示し、このうっとうしい状況を打開してほしいのだ。

 

きよう、総務省が発表した2009年平均の完全失業率は51%で、悪化幅は過去最大だという。政治にはもちろん、理念も必要ではあるけれど、どのようにして失業率の上昇に歯止めをかけ、あたらしい雇用を創出していくかの具体策を聞きたかった。

 

むろん、そのほか、もろもろにも。

 

〔フォトタイム〕

 

神田古書店街その5

昨夜のNHK「ブラタモリ」も神田古書店を紹介していました。