美空ひばりとマイケル・ジャクソン。ともに天才児にして、絶大な人気を誇ったスーパースター。奇しくも、というべきか。ちょうど20年という間隔をおいた、どちらもやはり突然の訃報であった。

 

美空ひばり、平成元年(1989年)624日午前零時28分、死去。52歳であった。

 

マイケル・ジャクソン、625日午後230分(日本時間26日午前630分)、死去。50歳だった。

 

世界のメディアは、連日、マイケル・ジャクソンにかんするニュースを伝えている。マイケルは、やはり地球規模の大スターだった。

 

美空ひばりの場合、マイケルほどの世界的なひろがりはなかったが、国内では断トツで、あのときは、たいへんな騒ぎであった。

 

いま、手元に講談社広報室が発行している6月の「KODANSHA NEWS CLIP」がある。講談社の各誌編集長が登場して抱負を語ったり、自社の本の紹介などがある小冊子で、この号の最初に美空ひばりがでてくる。

 

<焼け跡闇市の影を色濃く曳きながら、「昭和」とともに歌いつづけた美空ひばりの生涯を膨大な資料を駆使して、精神史的深層から読み解いた壮大な“力作評伝”>(齋藤愼爾著『ひばり伝』)のPRである。その一節。

 

<戦後最大のスター、昭和の「かぐや姫」ひばり死亡の報はたちまちのうちに全国津々浦々まで知れ渡った。新聞の号外、一面トップ記事は芸能人、歌手の報道では空前にして絶後であろう>

 

722日の本葬では、東京の青山斎場を拠点に、札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、高松、福岡の7か所に祭壇が設置され、72000人のファンが別れを告げた。沿道からは、「慈唱院美空日和清大姉」となって天へ帰還するひばりへ拍手と万歳の声が湧き起こった>

 

とにかく、衝撃的な大ニュースであった。

 

残念ながら、マイケル・ジャクソンの歌にしたしむ機会はなかった。これだけ世界にファンがいるのだから、すばらしい音楽にちがいない。いつか、聴いてみたいものだ。

 

美空ひばりは、この一週間にかぎっても、各局でずいぶん聴いた。NHKBSでは、3時間くらい聴いたが、全然、飽きなかった。

 

 

〔フォトタイム〕

 

歌舞伎座その7

取り壊される前に、何度でも撮りにいこうと思っています。