「フォーサイト」4月号を読んでいたら、いま、自民党が麻生太郎首相の下でまとまっているのは、「とりあえず」の結束にすぎないのだという。

 

そういえば、民主党の小沢一郎代表も、「とりあえず」続投しているという感じがしないでもない。

 

一昨日、日本記者クラブで、中川秀直元幹事長の記者会見があった。反麻生の急先鋒といわれる人なので、過激な発言が飛び出すかと期待したむきもあった。

 

しかし、中川氏の発言は慎重で、目立ったのは「5月解散」の提案くらい。とりあえずは、静観の構え、といったところ。

 

昨晩は、自民党を離党した渡辺喜美氏の講演をきいた。激烈な官僚批判はあいかわらずだが、とりたてて注目すべき発言があったわけでもない。こんな「とりあえず」の政界では、仕掛けようもあるまい。

 

渡辺氏によれば、自民党も、民主党もダメで、共産党が伸びるのではないか、という。「蟹工船」ブームで、たしかに共産党に勢いがある。

 

1970年代に、宮本共産党が、大躍進したときがあった。共産党が参加する連立政権構想が本気で語られ、組閣人事まで話題になったものだ。

 

つぎの総選挙で民主党が、過半数に達しない第一党になったとき、どういう連立が組まれるのか。おそらく、現在の志位共産党は、30年前とはちがって、連立政権への参加は、考えていないと思う。

 

そこで焦点になってくるのが、第三極。そのときは、「とりあえず」なんて悠長なことは、いっておれなくなる。むろん、自民党が意外に善戦することもあり得るが。

 

〔フォトタイム〕

 

グランドプリンスホテル赤坂その5

グランドプリンスホテル赤坂の玄関口から撮りました。