韓国と北朝鮮を結ぶ京義(キョンウィ)線が、12月1日から運行停止になるかもしれないという。とんでもない話であり、かつ、もったいない話である。

 

なぜ、そんなことをするかといえば、北の将軍様が、南から飛んできた民間団体のビラにキレたからにほかならない。そのビラには、将軍様の病状が書かれてあった。

 

京義線は、2000年9月に起工、工事が始まり、2007年5月に開通、列車の試運転がおこなわれた。その沿線にある北朝鮮の開城(ケソン)に、工業団地が建設されたことは周知のとおりである。

 

北朝鮮に鉄道などをつくる資金はない。工業団地の造成もふくめて、韓国の投資額は、一体、いくらになるのであろうか。億ではなく、兆の単位になるのは、まちがいあるまい。もし、南北がまた遮断という事態になれば、巨額の投資は、まったく活かされないわけで、こんなばかげた話は、そうあるものではない

 

一方的に、京義線はストップするぞ、開城工業団地は閉鎖するぞ、と、将軍様から脅されている、南には同情せざるを得ない。

 

いや、もっと気の毒なのは、せっかく職を得た北朝鮮の住民たちである。先日、どこのテレビ局であったか、開城工業団地で働く従業員の姿を放映していた。みな、真剣な面持ちで、いかにも真面目そうな人たちであった。かれらには、家族があり、日々の生活があるのだ。

 

土壇場で、将軍様の気持ちが変わる可能性もある。そうあってほしいと思うが、そうではなく、だんだん妄想が昂じてきているのなら、これは大変だ。

 

〔フォトタイム〕

 

竹芝桟橋その3

竹芝ふ頭公園の入り口に、モヤイ像があります。伊豆諸島新島村の石像で、イースター島のモアイ像をモデルにしています。渋谷駅にもあります。