2015年01月

  渦中のヨルダン軍パイロット、ムアーズ・カサースベ中尉は、ヨルダンではエリート中のエリートである。テレビで記者会見する父親のサフィさんは部族の有力者だという。ヨルダンの世論が沸騰し、ヨルダン政府は「リシャウィ死刑囚を交換する用意がある」とまで譲歩した。
 それには、カサースベ中尉が生きていることを確認するのが、ヨルダン政府の最低の条件だ。これなくしてリシャウィ死刑囚を刑務所から出すことはありえない。
  しかし、「イスラム国」側は、現時点で、それに応えていない。
 なにか思惑があって、出さないのか。それとも、出そうにも、出せないのか。後者のほうではないかという見方が次第に強まっている。

「ルーヴルが泣いている」といっても、パリのルーヴル美術館がテロ組織の標的になったわけではない。悲鳴を上げているのはロシアの通貨、ルーヴル。ロシア経済の悪化はますます深刻化し、ついにロシア国債の外貨建て長期信用格付けは、アメリカの格付け大手のスタンダード・アンド・プアーズから「投資不適格」とみなされてしまった。

 ロシアにとって諸悪の根源は、原油や天然ガスの価格急落。ロシアのウィークポイントは、国際競争力の強い製品がすくないこと。宇宙飛行であれだけの実績を持ちながら、世界市場を席巻するような製品に恵まれなかった。

 言い方がちょっと極端になるが、資源エネルギーのほかには、ほとんど見るべきものがない。ボリショイ・バレエはあるけれど、バレエではルーヴルを救えない。だから、原油安の衝撃をもろに受けてしまった。

 ロシアの苦境を見るにつけ、日本は資源に恵まれなかったのが、かえってよかったのかもしれないという気もする。現在、日本は水素エネルギーの開発に真剣に取り組んでいる。石油や天然ガス、あるいはシェールガスが豊富であれば、水素で走るクルマなどつくらなかったかもしれない。

功なり名を遂げた人の引き際はまことにむつかしい。タイミングを見失ってあたら晩節を汚した人はすくなくない。居心地のよさにずるずると居座ってしまった人もいれば、「夢よ、もう一度」病にかかった人もいよう。

小沢一郎さんは、功なり名を遂げた人である。ただ、小沢さん自身がそう認識しているかどうかはわからない。おそらく、そうは思っていないであろう。だからこそ、こうして頑張っているのだと思う。

 小沢さんが飛ぶ鳥を落す頃を知る人たちは、現在の小沢さんの姿に複雑な感情を抱いていると思う。なかには憐憫の情を感じている人もいるはずだ。小沢さんにすれば「よけいなお世話だ」ということになろうが、きょうの新聞を読むと、そういう感情になる人がいてもおかしくないと思う。

 127日、「生活の党と山本太郎となかまたち」は小沢一郎、山本太郎の両氏を共同代表にしたというのだ。わずか国会議員が5人しかいない党である。そのうちの2人が代表というのは異例だが、それはどうでもよい。そのうちの一人が小沢さんというのが、なんとも哀れで仕方ない。

愛知県警はきょう、殺人容疑で19歳になる名古屋大学1年の女子学生を逮捕した。名大といえば、難関校だ。エリート学生といってよい。その殺人の目的に唖然とした。なんと、「人を殺してみたかった」というのだ。ドッとするほど、怖い動機ではないか。

 人間にはだれでも、「……してみたい」ことが山ほどある。しかし、「人を殺してみたかった」というのは、あまりにもアブノーマルだ。彼女が殺したのは、宗教の勧誘で彼女のアパートを訪れた77歳の女性だった。手斧で殴ったうえ、マフラーで首を絞めていた。

 ドストエフスキーの小説を読んでいるような戦慄を感じた。しかし、これは小説ではない。事実なのだ。

 作家の曽野綾子がきのう、産経新聞に書いたコラムにクルーズ船のことが出ていた。まだ、クルーズの経験はない。乗った人たちは皆、「面白かった」と口をそろえていう。曽野さんのコラムにこんな一節があった。

 「船に乗っていた最高齢者は99歳の女性で、目的は毎晩のダンスだった。豪華客船はプロの男性ダンサーを乗せているので、楽しくお相手をしてくれる」

 この女性はおそらく100歳になっても、クルーズに参加するにちがいない。100歳でダンスというと、いかにも唐突だが、なんのことはない、この女性の場合、わずか1 年以内のことにすぎないのだ。

 元気な人は、年を経ても限りなく元気だ。これだけは、いくらおカネがあっても買えるものではない。かといって、余裕がなければ、豪華客船には参加できない。

体力、財力、気力の三拍子がほどほどにそなわっているだけもダメで、結局、あくなき好奇心がなければ、100歳を目前にした人の、このような大技(おおわざ)は実現不可能だ。

 

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