2012年10月

ドライとか、ウエットということばは以前ほど、いまは使われない。ひと昔前は、ドライな人という言い方をよく耳にしたものだ。こういうタイプがもう珍しくなくなったのか。

 

最近、久しぶりに本格派のドライな人たちをみつけた。選りによって臨時国会召集日の当日(1029日)に離党届を出した民主党の二人の衆議院議員だ。

 

聞くところによると、この二人は10月中旬に党が所属議員に支給した政策活動費300万円をちゃっかり受け取っていたという。

 

しかも、そのうちの一人は、「しっかりやります」といって輿石幹事長と握手したとか。

 

なかなかのドライぶりだが、内情は相当にウエットなのであろう。

 

要するに、おカネがないのだ。

 

かれらの志(こころざし)の卑しさはいうまでもないが、かれらの懐ぐあいとか、民主党への絶望感などを思うと、次第にこちらも二人に対してウエットな気持ちになってくる。

 

党執行部はかんかんに怒っているという。当然だ。ただ、その気持ちはわかるが、輿石さんもこの一件で、所詮、離党予備軍をおカネで引き留めようとしてもムダということがわかったと思う。

 

〔フォトタイム〕

 

東京ミッドタウンの芝生その3

ここは、近くに住む人たちの憩いの場のようです。

 

 

浜の真砂は尽きるとも、この浮世からずるがしこい人間が消えることはあるまい。とにかく悪知恵に長けた連中というのは始末に負えない。

 

都内の商社約10社は、この数年間で消費税還付、約3億5000万円を不正に申告していたとか。案の定、中国人がからんでいた。

 

ふつう税務署といえば、おカネを取られるところ。それなのに逆に税務署からおカネをむしりとっていたというのだ。

 

いったい、どういうリクツでそんなことができるのか。

 

たとえば日本でレンズを安く仕入れて中国へ高額な価格で輸出したようにみせかける。そうすると、申告すれば仕入れにかかった消費税が戻ってくるのだそうだ。

 

その仕組みなどを悪用したのだ。その手口も次第に巧妙化していった。

 

早い話が、梱包だけが、日本と香港の間を行ったり来たり。荷を開けることもない。それで、どんどん多額の還付金が入ってきていたのだから笑いが止まらない。

 

しかし、悪事がばれて、きついお灸がすえられた。重加算税をふくめて4億円以上を追徴課税されたという。世の中、そう甘くはないのだ。

 

〔フォトタイム〕

 

東京ミッドタウンの芝生その2

建物のなかから芝生を撮りました。

 

 

木枯らしの季節になった。あさ、ウオーキングしていても肌寒さを感じる。なんとか下着と長袖シャツで頑張っているが、いってみればやせ我慢の部類。そろそろベストが必要になってきた。

 

公園のラジオ体操では、まだ半袖で頑張っている女性の方もいらっしゃる。10月いっぱいは、半袖で通すのだろうか。

 

雪国で一泊してきたが、すでにストーブを出していた。

 

つい先日まで、やれ熱中症だ、やれ水分の補給を忘れるな、といっていたのに、もう冬型の気圧配置。そのうちに襟巻きが恋しくなるのだろう。

 

「冬来たりなば、春遠からじ」というけれど、冬はいつもうんざりするほど長い。

 

もっとも、この冬は世の中がなにかと騒がしく、案外あっという間に過ぎていくかもしれない。

 

〔フォトタイム〕

 

東京ミッドタウンの芝生その1

こういうところで、のんびりとごろ寝でもしたいものです。

 

 

スーパーへ行ったら、大根の山があった。なかなかに艶めかしい。大根は好物のひとつで、とくに大根おろしがいい。アツアツのふろふき大根もわるくない。

 

たっぷりとした大根おろしが食卓に並ぶなら、迷うことなく熱燗にしたい。

 

演技の下手な俳優を大根役者という。なぜ、大根なのか。形もまちまち、あまりスマートでない大根はいかにも不器用に見えるからか。

 

三振ばかりしている打者を大根バッターという。ふとっちょの大根は運動神経の鈍さを連想させるからか。

 

大根の名誉のためにいっておくが、こういう解釈はまちがっている。いずれもこの逆で、むしろ大根の特性からうまれたことばだ。

 

大根は生でも、煮ても食あたりはしない。このあたらないことが、あたらない役者、あたらない打者を指すようになったらしい。

 

デザイナーの山本寛斎さんが、児童相談所に預けられていたとき、空腹に耐えかねて深夜、相談所の裏庭の畑からサツマイモを盗んでかじったという。

 

小学生のとき、学校からの帰り、畑から大根をひっこぬいて、小川で洗ってかじっていたガキ大将がいた。あの頃、家に帰ってもおやつにありつけたわけではなかった。

 

はるか昔の情景なのに、腕白小僧がしゃぶりついていた真っ白な大根がくっきりと目に浮かんでくる。

 

〔フォトタイム〕

 

SHIBUYA109その7

SHIBUYA109は、いまや渋谷のシンボルとして定着しています。

 

 

やはり新米はおいしい。食べているのは、新潟県から直送のコシヒカリ。聞くところによると、全国の稲作の8割を占める上位10の品種はすべてコシヒカリと交配したものとか。

 

「ご飯がおいしいので、おかずは少々でもよい」という声がたまに聞かれるが、そういう人はごくすくない。

 

豊かになってからの日本人の食生活は、おかず重視だ。コメはだんだん敬して遠ざけられ、ここ50年ほどで需要は半分になってしまった。

 

したがって全国の農家の稼ぎ高のトップは、いまやコメではない。1位は酪農・畜産で、2位は野菜。コメは3位に甘んじている。

 

斜陽のコメだが、熱い眼差しをむける人もいる。たとえば中国の富裕層。かれらの多くは、日本のコメがいちばんおいしいと思っている。

 

主食としてのコメ離れがすすむなかで、米粉とか家畜の飼料としての用途は広がっている。さらには化粧品やバイオエタノールなどにコメが活用されている。

 

コメをこよなく愛した江戸の人々が聞いたら、腰を抜かしてしまうだろう。

 

〔フォトタイム〕

 

SHIBUYA109その6

渋谷という街は、いつ来ても刺激的です。

 

 

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