2011年04月

429日は昭和天皇の誕生日。この日、やはり天気がよかった。自分の経験のなかでのことだが、429日に雨が降ったという記憶は一度もない。

 

昭和も次第に遠くなりつつある。そんな感慨もあって本棚から河出人物読本『天皇裕仁』(昭和58430日刊)を取りだした。

 

ぱらぱらとめくったら、元侍従次長の鈴木一さんが、昭和天皇のお伴をして地方へ出かけたときの思い出を語っていた。鈴木さんの父親は、鈴木貫太郎首相。

 

昔、鈴木さんに終戦時の秘話などを聞いたこともあるので、懐かしさもひとしおである。以下は、『天皇裕仁』に載っている鈴木元侍従次長の話。

 

<食べものは好き嫌いをおっしゃらない。山口県をお通りになったときなどは、知事さんがフグを献上したのだが、召し上がりたかったと思うんですよ。だけど、侍従長と侍医さんがお止めしちゃった>

 

<それはどういうことかというと、すぐ新聞に“陛下がフグを召し上がった”と出ると、一般的になってしまう。それで、一般の人々が“陛下が食べて大丈夫なんだから”とフグをいっぱい食べだしたら、毒にアタる人もでるかもしれない。だから、先を越して、断わりを申し上げた。だけど、もちろんそういう表現はしません。“前日、熱をお出しになったものだから、健康がまだ悪いから”と断わって召し上がらなかった>

 

<その次の年の5月だったか、九州を回って帰りがけのときはフグには時期が悪い。「時期はずれだから、今度はダメなんだね」と陛下はおっしゃった。学者だからどういうものが食べられるか、よくご承知ですよ>

 

<長野県においでになると、蜂の子を喜んで召し上がっておられる。「ゆうべ蜂の子を食べたが、まだあるか?」とおっしゃった。そしたら、侍従がみんな食べてしまってなかった>

 

<長崎の角煮みたいなものもお好きだ。豚肉を角に切って煮たものね。脂っこいものもお好みになるが、決して食べ過ぎはなさらない>

 

昭和天皇のお人柄がよく出ているエピソードである。 

 

〔フォトタイム〕

 

皇居のお濠と菜の花その5

昭和天皇もきっと菜の花はお好きだったと思います。

 

 

 

 

 

あす(29日)、ウィリアム王子(28)と結婚式をあげるケイト・ミドルトンさん(29)は、イギリスの中流の家庭で育った。

 

ウィリアム王子の母親は、伯爵家の出なのでチャールズ皇太子と結婚する前からレディ・ダイアナ・フランシス・スペンサーと、レディ(貴族婦人の称号)を冠(かんむり)としていた。

 

ウィリアム王子は、一家団欒を楽しむふつうの家庭に憧れていたという。王子の気持ちはよくわかる。ついには離婚に至る両親の不和に、王子はずいぶん心を痛めたにちがいない。

 

母親の少女時代は、あまり幸せではなかった。母親が育った重苦しい貴族の館の雰囲気なども、それとなく聞いていたかもしれない。いずれにしても王子の母親への感情には屈折したものがあるようだ。

 

そんなこんなで、おそらくウィリアム王子は、ケイトさんの家柄などあまり気にならなかったと思う。

 

「ニューズウイーク日本版」420日号によれば、ケイトさんの父親のマイケル氏(61)は、航空会社ブリティッシュ・エアウェイズの元職員。母親のキャロルさん(56)も元客室乗務員で、パーティーグッズの通信販売会社を起こして大成功し、いまやミドルトン家は富豪の仲間入りとか。

 

ちなみに未来の王妃は、英王室史上初の大学出で、かつ結婚前から同居していたはじめてのプリンセスになる。ウィリアム王子は空軍のパイロットとして軍役に就いている間、ケイトさんとウェールズ北西部のアングルシー島で一緒に生活していたという。

 

〔フォトタイム〕

 

皇居のお濠と菜の花その4

九段下の田安門近くで撮りました。

 

 

 

 

建設会社の社長だった人が5000万円ずつ2回、あわせて1億円を岩手県に関係の深い事務所に渡したという。1億円あれば、仮設住宅は相当建つと思うが、残念ながら、これは義援金ではなく、7年前のワイロの話。

 

27日、水谷建設の元社長(53)が東京地裁で、小沢さんの元秘書ふたりに5000万円ずつ、計1億円を渡したと証言した。

 

元社長によれば、平成162004)年9月、岩手県の奥州市にある胆沢(いさわ)ダム工事を下請け受注するための条件として、議員会館で大久保元秘書からカネを要求されたという。

 

そこで平成162004)年1015日、港区のホテルロビーで手提げの紙袋に入れた現金5000万円を石川議員に渡したと証言。また、翌年4月に同じホテルの喫茶室で大久保元秘書に5000万円を渡したとも。

 

周知のように、大久保氏も石川氏も、この1億円に関しては、受け取っていないと否定している。

 

「渡した」という人、「貰っていない」という人。どちらかがウソをついていることになるが、それはそれとして水谷建設元社長の証言を夕刊で読んで、5000万円を入れたという手提げの紙袋をあれこれ想像してみた。

 

重大事件の核心部分にふれた記事なのに、まったくつまらないことを連想したものだ。

 

頭にあったのは、『政治とカネ――海部俊樹回想録』(新潮新書)の一節。あまりカネに縁のなさそうな海部さんが、意外なことを書いていたので、それを思い出したのだ。

 

20101月、小沢一郎元私設秘書の石川知裕氏は、小沢氏の資金管理団体「陸山会」を巡る金の流れについて、「現金4億円の入った複数の紙袋を手渡された」と証言した。これを聞いたわたしは、「何袋だろうか」と即座に思った>

 

<というのも、「たとえば、デパートの紙袋であれば、一袋に入るのは、せいぜい2億円までであること」を、わたし自身が身をもって知っているからだ>

 

これは派閥リーダーの河本敏夫氏が自民党総裁選に立候補したときの話。海部さんは、クリーン政治家として知られた親分の三木武夫元首相もカネをばらまいていたことを告白している。

 

政治とカネの象徴的なケースとなった陸山会事件公判。

 

水谷建設の元社長によれば、大久保元秘書と親密な関係を築くため、お歳暮に松阪牛と現金100万円を渡したり、向島の料亭に45回接待していたという。東京地裁は元社長の一連の証言をどう判断するのか、注目されるところである。

 

〔フォトタイム〕

 

皇居のお濠と菜の花その3

雑然としたふうの菜の花にも、それなりの風情がありました。

 

 

日本人は会をつくるのが好きだ。とくに政界は、会づくりにことのほかマメである。これだけ会をつくっていると、そのうち永田町一帯がナントカ会、カントカ会で押し合いへしあいになるのではないかと思うほどだが、その点に関してはだれも心配していない。

 

会ができても、すぐに消えていくので、満杯になることもないのだ。

 

いま届いた日経夕刊によれば、<菅政権に批判的な民主党の有志議員でつくる「震災に対応できる連立政権に向けた総調和の会」が26日午前、国会内で初会合をひらいた>という。

 

鳩山由紀夫氏や原口一博氏ら約60人が出席したとか。「震災に対応できる連立政権に向けた総調和の会」なんて奥歯にものがはさまった言い方などしないで、「菅政権打倒の会」にでもしたほうが、よっぽどわかりやすい。

 

なんていうと、この会に賛同しているように思われるかもしれないが、ちょっとイチャモンをつけたかったので、とりあげたにすぎない。

 

記事によると、同会の趣意書には、「菅政権が国民の支持を失っているのは明らかだ」と明記されているという。この一行に、「おやおや、まあ」と思った。

 

たしかに菅政権は国民の支持を失っている。しかし、鳩山さんにしろ、原口さんにしろ、同時に民主党そのものが、菅政権以上に、国民の支持を失っている事実に心底心配しているのかなあ、と、ちょっとばかし不安になったのである。

 

〔フォトタイム〕

 

皇居のお濠と菜の花その2

お濠と菜の花の取り合わせが、なんとも絶妙ですね。

 

 

けさの産経新聞で河崎真澄上海支局長が、<中国共産党の機関紙、人民日報の傘下にある中国の環球時報は、BRICS首脳会議の翌15日付紙面で大々的に取り上げ、中国外交の成果を内外にアピールした>と伝えている。

 

いつの間か、BRICsBRICSになっていた、という感じ。414日、中国海南省の三亜市でひらかれた新興5か国首脳会談。B(ブラジル)、R(ロシア)、I(インド)、C(中国)にS(南アフリカ)が加わってBRICS(ブリックス)と看板を替えた。

 

現在、世界の人口は約682000万人。BRICSの場合、中国約134000万人、インド119000万人、ブラジル約19000万人、ロシア約14000万人、南アフリカ約5000万人で、あわせて約291000万人。5か国で軽く全体の4割を超えてしまう。

 

中国は人一倍序列を重んじる国。各国の席順はどうだったのだろう。

 

5首脳が並んだ記念撮影では、当然のごとく、議長当番国である胡錦濤主席が真ん中に立っている。その右手にロシアのメドベージェフ大統領、左手にブラジルのルセフ大統領が立った。中国の場合、ホストの右が主賓である。結局、メドベージェフ大統領が1番、ルセフ大統領が2番、右端のインド・シン首相は3番、左端の南アフリカ・ズマ大統領は4番ということになる。

 

これは円卓会議の席順でもある。

 

女性に敬意を表してルセフ大統領を1番にもってくる手もあるが、BRICSは社交の場ではない。国連常任理事国というロシアの格と、ルセフさんよりずっと長いメドベージェフ氏の大統領在職日数を尊重し常識の線で決めたのだろう。

 

しかし、5首脳のなかでひときわ目立つのは、ある意味では、末席に連なった南アフリカのズマ大統領(67)のほうかもしれない。そもそも、こういう国際政治のヒノキ舞台に登場すること自体が不思議といってもよいほどの問題児。

 

おそらく中国人民のほとんどは、このBRICS新入り大統領の私生活など知らないにちがいない。

 

なにしろ妻が3人、子どもは20人もいるのだ。さらに婚約中の女性もいるとか。もっとも出身部族では伝統的に一夫多妻を認めているので、重婚にもかかわらず黙認されている。「一夫一妻を装いながら愛人や隠し子を持つのに比べ、一夫多妻の伝統を誇りに思う」というのがズマ氏の言い分。そのくせ愛人もちゃっかり持っているのだ。

 

ほかに汚職や詐欺、はてはレイプの疑いなどスキャンダルが絶えない。

 

昨年320日の朝日新聞夕刊は、南ア政府は2009年度だけでズマ氏の家族の諸費用として約19000万円を支出する見通しであることがわかった、と報じている。

 

こんなとんでもない人物をBRICsに招き入れたのは、南アの資源がほしい中国とみてまずまちがいあるまい。

 

〔フォトタイム〕

 

皇居のお濠と菜の花その1

菜の花をみていると、心がやすらぎます。

 

 

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