2011年02月

驚いたのは、その早業。手早く敢行した究極のカンニングに、不謹慎ながら、あやうく感心しそうになったが、むろん不正は許されない。

 

それにしても、どうしてかんたんにできたのだろう。

 

そこで、いろいろ犯人さがしをしてみたのだが…。

 

京大や早大など難関校に挑戦する若者のなかには、受けること自体に意義を感じる記念受験者がかならず混じっているはずだ。入試問題ネット流出事件の実行者は、こういう記念受験者ではあるまいか。

 

受験の経験者ならだれでもわかるように、試験の最中はとにかく忙しい。真面目な受験生は、わき見をする暇もない。

 

はじめから合格など期待していない記念受験者が、校外の仲間と連携し、余裕たっぷりにカメラを使って入試問題を撮影、伝送し、それを仲間が質問サイトに投稿したのではないだろうか。

 

どうせ入学などかなわぬ大学。そのあわてぶりをみるのが目的。そう、世間が騒ぐのが、たまらなく楽しい、愉快犯たちの仕業…。

 

困ったヤカラではあるが、寄せられた回答を当の流出実行者は、案外みていないかもしれない。

 

…というのが、わたしの推測だが、実際はどうなのだろう。いずれにしても真相の解明、再発防止に万全を期してほしい。

 

〔フォトタイム〕

 

赤坂一ツ木通りその1

赤坂には、三つの通りがあります。そのひとつ、赤坂一ツ木通りです。

 

 

 

ジワジワと拡大していくのか、それとも強圧的な操作で沈静化の方向にむかうのか。

 

北京政権の張りつめた空気が感じられるほどだ。

 

いずれにしても中国ジャスミン革命の動向のカギを握るのは、農民や学生であり、ウイグル族やチベット族など少数民族、あるいは社会の底辺で貧困にあえぐ層などであろう。

 

そんなことを考えていて、ふと思ったのは、中国軍の存在。

 

チュニジアやエジプトの場合、体制の崩壊に軍隊の動きが決定的な役割を果たした。ならば、そのとき、中国軍はどう動くのか。

 

こういう問題提起自体、中国政府にとっては不快きわまりないであろうが、他国にしてみれば、とても関心度の高い設問である。

 

もっとも、わたし自身は、「そのとき、中国軍はどう動くのか」という問いになんの見解も持ち合わせていない。

 

ただ、考えるヒントとして、「人民解放軍は中国共産党の軍隊である」という事実を指摘することはできる。

 

あの巨大な中国軍が、一政党の兵隊。

 

ありていにいえば、人民解放軍は、中国国家主席の命令があっても動かない。最高司令官として人民解放軍を指揮できるのは、中国共産党中央軍事委員会主席だけである。

 

そんなバカなと思われるかもしれないが、現在の中国共産党総書記は党中央軍事委員会主席であり、国家主席でもあるので、なんの支障もない。

 

国家主席と党軍事委主席が別人のときもあったが(江沢民と鄧小平、胡錦濤と江沢民)、いずれも最高実力者だった後者に事実上の指揮権があった。

 

ただ、大いに気になるのは、人民解放軍を指揮下におく党中央軍事委員会にシビリアンがふたりしか入っていないこと。

 

現在でいえば、胡錦濤主席と習近平副主席がシビリアンで、あとは軍人ばかりだ。心配症の性分で、有事の際のシビリアンコントロールは大丈夫なのか、と、仮定の問題なのに、そんなことまで心配してしまった。

 

〔フォトタイム〕

 

神田明神その7

正月の神田明神のお馴染みの風景です。

 

 

駅へむかう途中、60代のダンディーな男性とすれちがった。粋なハンチングに若々しいジャケット。みるからに高そうな靴。背筋を伸ばして、颯爽と歩いていた。しゃんとした姿勢といい、身につけているものといい、なんとも羨ましい。

 

駅のホームに立つ60代女性。高価ではないが、どこかセンスの感じられる装いだった。おしゃれ感覚のある人とみた。

 

車内の乗客のなかにマニキュアをした60代の女性がいた。ぜんぜん、どきつくはなく、上品な色。

 

みなさん、そろって団塊世代だ。この年代のおしゃれ度が高いことは統計にもあらわれている。

 

昨年春、内閣府が60歳以上の男女約3500人から回答を得た「高齢者の日常生活に関する意識調査」を発表した。それによれば、「おしゃれをしたい」と答えた人が全体の602%となり、こういう質問の統計をとって以来、はじめて6割を突破した。

 

ボランティア活動や稽古ごとなどで、外出の多い人は、自然と身なりに気をつける。言い換えれば、おしゃれな団塊世代は、いま日本中でいちばん人生を楽しんでいるにちがいない。

 

〔フォトタイム〕

 

神田明神その6

銭形平次の碑がありました。野村胡堂の小説の主人公ですね。大川橋蔵を思い出しました。

 

 

 

 

 

 

24日の民主党代議士会の様子をテレビでみていて、これは小学校の学級会だと思った。ヤジを飛ばした新人議員たちが、岡田幹事長に、「そういう言い方はない。立ちなさい」と、怒鳴りつけられたのだ。

 

かれらを指さしているところからみて、岡田さんは、かれらの名前など知らないのかもしれない。叱られて、すごすごと前に出てきた新人議員ふたりは、どちらもはじめてみる顔だった。

 

小学校の児童のような情けない光景を目にしながら、田中角栄元首相を懐かしく思い出した。岡田さんが政治家になったときに、師と仰いだ人だ。

 

角さんが生きていたら、「岡田クン、新人であっても代議士に恥をかかせてはいけないよ」と、たしなめていたと思う。

 

「あのね、岡田クン。代議士はね、たくさんの有権者に選ばれてきた一国一城のあるじなんだよ。人一倍、誇りが高い。公衆の面前でかれらのプライドを傷つけちゃいかん」

 

「それにね、岡田クン。ワシは、自民党だけでなく、衆議院議員はもちろん参議院議員も、全員の顔と名前は覚えていたよ。竹下クンなんて、共産党を除く与野党全員の誕生日まで、チェックしていたんだ。キミ、努力が足りんよ」

 

岡田幹事長、角さんに叱られるの図をここまで想像して、ハタと気づいた。比例代表制が導入されてから、<たくさんの有権者に選ばれてきた一国一城のあるじ>という誇りをもたなくなった代議士がいる、という事実に。

 

そうか、角さんや竹下さんが活躍していた頃の永田町とは様子がちがうのだ。

 

けさの日本経済新聞によれば、先日、会派離脱を表明した民主党の代議士16人に対して、渡部恒三さんは、「どうせ当選するはずがないということで比例名簿に載せた人たちだ。あの人たちは政治家ではない」と非難したという。

 

要するに、民主党代議士会が小学校の学級会と変わらなくなった要因のひとつは、比例代表のせいというのは、かなりはっきりしている、ということ。

 

とはいえ、すぐに選挙制度の見直しに着手せよ、というつもりはない。いまのまま総選挙をあと数回おこなって、じっくりと問題点を検証し、やっぱり駄目だ、というなら、ちゅうちょなく制度を改めたらよい。

 

〔フォトタイム〕

 

神田明神その5

神田明神は、江戸総鎮守という格式ある神社です。

 

 

農水政務官の松木謙公氏といえば、小沢さんへの忠誠心が厚く、ことあるごとに小沢さんを弁護してきた。そのぶれない態度は立派としても、24日午前、小沢さんの処分に不服で政務官の辞表を鹿野道彦農水相に出したのには呆れた。

 

昨晩は官邸へ辞表を持っていって、受け取りを拒否されたようだ。

 

この時期に、はっきりいって、みっともない。

 

いま、ニュージーランドのクライストチャーチでは、必死の救出作業がつづけられているのだ。

 

とにかく政府高官として、やるべきことはたくさんあるはず。

 

政務3役はきわめて強い権限を与えられている。格下の政務官といえども、かつて盲腸といわれた政務次官とはくらべものにならないほど存在感は大きい。

 

政務3役のひとりとして農水省の予算編成に携わり、通るか通らないかの土壇場で、「はい、さようなら」というのは、無責任もいいところだ。

 

じつは、松木氏が農水政務官に就任したとき、意外だった。というのは、それまでの反菅の言動からして、もし政務3役入りの打診があっても本人はことわるのではないか、と思っていたからだ。

 

むろん、小沢さんに対する党の仕打ちに納得できないなら、それなりの抗議のアピールをすることは、政治家として許される。

 

しかし、その場合でも、タイミングを見誤ると、世間の失笑を買うことになるのだ。

 

〔フォトタイム〕

 

神田明神その4

1月のはじめに撮りました。

 

 

 

 

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