たかがジャンケン、されどジャンケン。グー、チョキ、パーと、勝てる確率は、どれも3分の1のはずなのに、なかなか勝てない人もいる。わたしもそのひとりだから、けさ(20日)の日本経済新聞に、「ジャンケンで勝つ法」という見出しのコラムをみつけたときは、さっそく切り抜いた。
奥儀というものは、その道の達人からこっそりと教えてもらうのが、本来の流儀。発行部数が、何百万という全国紙で種明かしされては、有難みもなくなってしまう。といいながら、わたしもネットでこの記事を紹介しようというのだから、五十歩百歩か。
記事によれば、これは数学者、桜美林大学の芳沢光雄教授の研究。芳沢先生は、学生725人をあつめてのべ1万1567回、ジャンケンをさせたところ、つぎのような結果がでたという。
グー4054回(35・0%)、パー3849回(33・3%)、チョキ3664回(31・7%)。したがって、「統計的には、グーがでやすく、チョキがでにくい。だからパーをだせだ勝ちやすい」というわけ。
なぜバラつきがあるのだろう。記事によれば、①手の構造上、グーやパーよりチョキのほうがだしにくい、②驚いたり、緊張したり、「勝とう」と意気込んだりすると、握りこぶしのグーをだしやすい、とか。いわれてみると、たしかに、そんなふうかもしれない。
だから、相手をせかしたり、挑発すれば、いっそうパーで勝つ確率がたかまるそうだ。
あいこのときも、知っておきたい手がある。
学生725人が2回つづけてジャンケンした1万833回のうち、同じ手をだす回数は2465回(22・8%)にとどまった。つまり、2回つづけて同じ手をだす人はすくない、ということ。
あいこのときは、<その手に負ける手をつぎにだせば、負ける確率を下げることができる>というのだが、おわかりだろうか。
グーであいこなら、チョキ。チョキであいこなら、パー。パーであいこならグーということ。もっとも、ジャンケンをする相手も、このことを知っていたらどうするか。ウラのウラを読むことだというが、カンの鈍い当方などは、どう読んだらよいのか、その場におよんだら、見当もつかないだろう。
〔フォトタイム〕
銀座で写すその6
きれいな花が咲いていました。