先日、テレビで中国の自動車ショーを放映していました。見慣れた車体で、中国車といっても、日本車のコピーであることは、だれがみても明らかでした。ここまでソックリさんだと、怒りの前に笑いが先にきてしまう。デザインを盗んでも、後ろめたいといった感覚は全然ないのでしょう。テレビでは、「むしろ、中国では、(ホンモノに)似ているほど、いいといわれています」と、説明していました。知的所有権など、どこ吹く風のお国柄。最近、読んだ本の一節にも、同じような話がありました。
太田文雄著『インテリジェンスと国際情勢分析』(芙蓉書房出版)で、著者は元防衛庁情報本部長。インテリジェンスの現場と理論の両方に精通している人ですね。同書の「軍事技術スパイ」という項で、中国空軍の国産の最新鋭戦闘機J-10について、著者はつぎのように述べていました。
<J-10戦闘機は元々イスラエルの「ラビ」という戦闘機をモデルに開発しようとしたのですが、米国が中国への技術提供に関しイスラエルに圧力をかけました>
<出来上がったJ-10の写真を見ていただければわかりますが、コックピット部分は米国のF-16に、尾翼部分は国際共同開発されたトーネード攻撃機に、前翼部分はユーロファイター戦闘機に極めてよく似ています。これが何を物語るかについては読者の判断にお任せしたいと思います>
さいごは、思わせぶりな表現ですが、あらためて説明するまでもないと思います。それにしても、軍事スパイを動員して戦闘機まで真似てしまう中国のコピー感覚、盗用への罪悪感のなさは、やはり大きな問題です。ここは各国が足並みを揃えて、盗用をみつけた時点でそのまま黙視しないで、その都度マメに抗議の声をあげて歯止めをかけるべきですね。
<きょう・あす・あさっての開花・見頃の草花>
4月30日、ユキヤナギ開花(秋留台)、フジ見頃(殿ヶ谷戸・旧芝離宮・赤塚)。
5月1日、大安。カイツブリ営巣、冬鳥去る(清澄庭園)、ホウノキ開花(府中の森公園)、ハナミズキ開花(秋留台)。
5月2日、オオヨシキリ飛来(葛西臨海)、フジ見頃(殿ヶ谷戸・祖師谷)、バニバナトチノキ開花(舎人)。
〔フォトタイム〕
財務省その1
霞が関の官庁街の中心に位置するのが、財務省です。国会議事堂の前方に、道路を隔てていますが、外務省と並んで建っています。