2006年09月

きょう、創刊33年記念の『正論』11月号が発売されました(毎月1日発売の本誌ですが、1日が日曜のときは、繰り上げています)。今月号は、特集を2本組んでいます。1つは、「悠仁さまの将来」。もう1つは、「ひるむな、安倍政権」。


「特集・悠仁さまの将来」に伊藤哲朗警視総監が寄稿しています。原稿のタイトルは、編集部のほうで「国民の幸を願った歴代天皇の大御心を未来へ」とつけました。担当した牛田久美記者の書いた伊藤総監の経歴が、なかなか読ませる内容なので、そっくり紹介したいと思います。


 <伊藤哲朗氏――昭和231948)年、福岡県出身。東京大学法学部卒、47年警察庁入庁。警備・外事畑を歩き、警視庁警備部長時代、機動隊を回っては隊員と共に剣道で汗を流し一緒に風呂に入るなど部下のことばに耳を傾ける警察官として知られた>


 <平成15年夏、北海道・富良野を行幸啓中の天皇、皇后両陛下の御料車に軽乗用車が急接近、身を挺して阻止した白バイに軽乗用車が衝突、はずみで白バイが御料車に接触する事案があった>


 <伊藤氏は後に、白バイ乗務の皇宮側衛官に歌4首を贈って顕彰した。「迫り来る車を前に御車を 醜(しこ)の御楯と護りし君はも」、「まが事の起こりし中にも身を挺し 御車護りし衛士(えじ)の勲(いさを)し」、「己が身はいかになるとも身を捨てて 任務(つとめ)果たせし衛士の鑑(かがみ)よ」、「楯となりて任務果たせし君が身にけがは無きかとみ言葉賜りぬ」。千葉県警本部長、皇宮警察本部長、警察庁生活安全局長、警察大学校長を経て18年1月から現職> 


伊藤警視総監は、悠仁さまが誕生された9月6日、東京・桜田門の警視庁で歌を詠みました。自然とわいてきた歌だそうです。本文のさいごのほうにでてきます。なお、伊藤警視総監も本文でふれていますが、天皇陛下が地方にお出かけになることを行幸(ぎょうこう、みゆき)、2か所以上のときは巡幸、両陛下ご一緒のときは行幸啓といいます。


〔フォトタイム〕


 向島百花園その7 
歌川広重も描いている花園、向島百花園は昭和53年(1978年)、国の名勝および史跡に指定されました。向島は、江戸の文人たちにとって、なくてはならないところだったようです。下段の花は、「もみじあおい」とか。あでやかですね。


  

中国人学者からの提言
今こそ中国は日本を必要としている
歴史学者・元延辺大学助教授 李 昌 植 

<特集>ひるむな、安倍政権
残された時間は少ない!日本よ、「強い国」となれ
     京都大学教授 中西 輝政 

 アメリカ・リポートーー保守復権で「脱戦後」国家創建を
 日米保守派は脱東京裁判史観を共有できる 
 日本会議専任研究員 江崎 道朗 
 「赤い国連」、そして家族破壊者たちとの闘い
 ジャーナリスト 岡本 明子 
 本家「草の根保守」の威力——国家を創り守る意思
 「教育を考える会」会員 光 原 正 
 止まぬ歴史糾弾、理念外交への転換が急務だ
 東京基督教大学教授 西 岡 力 
 戦後政治史からみた安倍政権の可能性
 評論家・拓殖大学客員教授 遠藤 浩一 
 どうしても安倍総理を誕生させたかったワケ
 参議院議員 山本一太 聞き手/本誌 喜多由浩 

 <特集>悠仁さまの将来
 インタビュー いま改めて問う、皇位の正統性と男系継承
 東京大学名誉教授 小堀桂一郎 
 《特別対談》心ある政治家よ、皇位の安定継承へ今こそ立ち上がれ
 衆議院議員・元経済産業相 平沼 赳夫/漫画家・作家 さかもと未明 
 「愛国心の日」に誕生された新宮さま
  皇學館大学教授 新 田 均 
 国民の幸を願った歴代天皇の大御心を未来へ
 警視総監・元皇宮警察本部長 伊藤 哲朗 


問題スクープ第6弾
 中国“遺棄化学兵器”問題
  インタビュー政府は早急に新資料の調査を行うべきだ
  ミリテックアナリスト 倉田 英世 聞き手/本誌 喜多由浩
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「笑う門には…」 
 ●八十婆ァの笑い方(佐藤愛子)
 ●“晴れ”を汲みだす(倉嶋厚)
 ●笑う門には福耳を(三宮麻由子)
 ●笑い事ではない(村上和雄)
 ●笑いでしめくくる(林えり子)
 ●「新生児微笑」の不思議(井上宏)
 ●「笑費」の時代(塚越孝)


「日本国憲法」は共産革命の第一段階としてつくられた
  東北大学名誉教授 田中 英道 
 かくしてバカ親氾濫す 「シュレッダー事故」報道に異議あり!
 評論家 石堂 淑朗 
 北朝鮮のミサイルも核も日本製だったのか
 ジャーナリスト ウラジミール 
 妄説に断! 渡嘉敷島集団自決に軍命令はなかった
  「日本文化チャンネル桜」社長 水島総/同局取材班 井上和彦、仙頭直子 
 <ルポ>北方領土漁船銃撃現場を行く
 日本財団広報チームリーダー 山田 吉彦 
 <スクープ>実際にあった「北海道占領計画書」
       ——ソ連の秘密文書を発見
 ジャーナリスト 水間 政憲 
  「富田メモ」はボスたちへの身びいきに満ちた官僚のメモワールだ
 ジャーナリスト 千葉 展正 
 地元の声も聞いてほしい尖閣諸島問題の現状
 沖縄ジャーナリスト 照喜名 健 
マスコミ照魔境 特別版 第125回
「知の巨人」立花隆、「剛腕」小沢一郎の化けの皮を剥ぐ
ジャーナリスト 稲垣 武 
大韓民国よ 特別版 第7回
韓米同盟崩壊で高まる緊迫
ジャーナリスト・「月刊朝鮮」編集委員 趙 甲 済 
≪好評連載≫
告白 わが痛恨の半生  第5回 ロレンスかエリオットか 
明治大学名誉教授 入江隆則
福田恆存と三島由紀夫の「戦後」  第7回 前衛としての『キティ颱風』
評論家・拓殖大学客員教授 遠藤浩一

【好評連載】
● 世はこともなし?第17回 丹羽基二の旅 石井英夫
● 今月の自問自答 第25回  靖国護持と国家のけじめ
ノンフィクション作家 上坂冬子
●マッカーサー米議会証言禄 最終回 日本人は12歳の少年のようだった 
訳・解説/本誌 牛田久美 


● 「歴史問題」は存在しない
高崎経済大学教授・八木秀次
●庶民感情の両面性 漫画家・さかもと未明
●暴走する「論座」 評論家・潮 匡人
● 「義務」を果たした栗林忠道 軍学者・兵頭二十八

●あQ巷談  昭和二桁晩節日記  第44回 阿久悠
●NHKウオッチング第113回  中村粲
●祖国よ!第70回 福島泰樹
●寸鉄一閃 東谷 暁

. BOOK LESSON
読書の時間
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トップセールスマンが耳うちする保険の裏側 古川 徹
韓流を知るページ
入船亭扇橋の俳句横丁
本日は仰天なり 第151回 西村晃一
セイコの「朝ナマ」を見た朝は
主婦の眼・ママの声
西村宗のステージ66
「わたしの正論」入選者発表
表紙の人から… 本誌・永井優子
言ったもん勝ち
編集者へ・編集者から
ハイ、せいろん調査室です
これを見逃すな!
編集室で  .
カラー絵物語 伴大納言絵巻
「私の写真館・アルバムの中に」
山田文明(大阪経済大学助教授)
「フォトギャラリー」マラッカ海峡
「あの日の現場」したたかに誕生した「非核三原則」

あさ、リモコンでテレビをつけたら、あらわれた画面は、テレビ朝日「スーパーモーニング」。民主党のイケメン代議士、細野豪志氏の不倫騒動で大騒ぎだった。お相手は、山本モナという美女とか。TBS「NEWS23」の新キャスターだという。番組は、「FRI DAY」の“激震スクープ”をイラストで再現。さらに路上で5秒、熱いキスをかわしたという現場まで、リポーターを出していた。えっ、こんな人通りの多いところで?  


コメンティターが、「奥さんが、かわいそうだ」と怒っていた。コメンティターという役柄の人たちは、年中、怒っている。イカリ族って、タイヘンだなあ。細野氏は、記者会見に応じていないらしい。そのことに怒りのコメントがあったあと、画面に、いきなり、かつてこの人が、カッコよく述べたセリフがでてきた。 


「政治って、ことばが、大切ですからね」 


メール事件にくらべれば、たわいない話だけれど、民主党の若手政治家の話題って、いつも次元が低いね。


 ばかばかしくなって、テレビから目を離して新聞を読んでいて、ふと画面をみると、テレ朝の君和田正夫社長が出ている。なんで、自分のところの社長を、登場させるの? あ、そうか。1億3700万円の所得隠しの謝罪記者会見か。不倫より、こっちのほうが、はるかに悪質だ。


 世の中の出来事に悲憤慷慨していた「スーパーモーニング」のキャスターが、急に、まじめな顔になって、「エリを正します」と、しおらしくいった。不倫のイケメン代議士サン、テレ朝を見習いなさい。うつむきかげんに世間に顔をさらして、「エリを正して、家庭を、大切にします」といって、涙を流せば、選挙区の人たちも大目にみてくれるかもしれない。ただし、偽りの涙じゃ、だめ。 


<きょう・あす・あさって> 


平成8年(1996年)929、遠藤周作、死去。享年73歳。没後10年。 


〔フォトタイム〕


 向島百花園その6 
百花園の萩は、萩のトンネルだけではありません。園内のあちこちにあって、それぞれにおもむきがあって、この野趣ゆたかな草庭をひきたてていました。


   

新聞に載った副大臣、政務官、衆参両院の委員長人事をみた。よく知っている人、ちょっとだけ知っている人が、何人か、はいっていた。よかったなあ、ちょっと不満かなあ、とそれぞれのポストに思いもさまざま。あれっ、あの人の名前は、結局、どこにも出てこなかったな、とも。永田町の人事の季節は、ひとまず終わったが、悲喜こもごもは、人事の習い、というものだ。


 津島派の小渕優子さんが、文部科学政務官になっていた。面識はまったくない。父親の小渕恵三元首相とも、それほど話す機会はなかったが、首相在職中、官邸から電話をいただいたことがある。周知のように小渕コールは有名で、日に何度もあちこちに電話していたようである。当方あての電話が鳴った日の小渕日記をあとでみたら、その時刻の前後はけっこう来客の出入りがはげしいときで、ちょっとでも時間があいたら電話をしていたのだろう。 


むりがたたったにちがいない。さいごに小渕首相をみたのは、青山葬儀所でとりおこなわれた佐藤誠三郎さん(東大名誉教授)の告別式のときだったが、表情に元気がなく、さみしそうな、うしろ姿が忘れられない。 


安倍内閣誕生の前、小渕優子さんの入閣予想を報じたメディアもあった。大臣と政務官では、差がありすぎるが、政務官からはじめたほうが、長い目でみれば、若い小渕優子さんにとっては、よい経験になると思う。 


昔、政務次官は盲腸のようなものといわれていた。たしかに、制度的にもそういわれても仕方のない面もあったけれど、当の本人にとっては、とても貴重なポストであったはず。大物政治家をみても、政務次官のポストが、そのごの政治活動に大きく影響しているのがわかる。官僚組織を勉強するのに、これほど格好のポジションはなかったのだ。そして、いちばんの恩恵は、人脈の形成である。政務次官時代に付き合った中堅官僚が、自分の政治歴のレベルアップと歩調をあわせて、偉くなっていくのである。 


政治主導を強めるためにつくられた現在の政務官は、政務次官より、もっとパワーをおびている。そういう力をフルに活用して、文部科学省の隅々を検証し、教育問題を多角的に考え、官僚を知り、教育現場を歩き、積極的に大臣、副大臣の代役をかって、全国を飛び回ってほしい。そういう日々の実績は、いつか報われるはずだ。


 <きょう・あす・あさって>


 平成8年(1996年)929、遠藤周作、死去。享年73歳。没後10年。 


〔フォトタイム〕


 向島百花園その5 
あけびが、ぶらさがっていました。こどものころ、よくあけびとりに行きました。何年ぶりかのご対面。「みつばあけび」だそうです。あけびにも、種類があるのですね。なお、百花園では、草花の表記は、どれもひらがな。あくまでも江戸ふうなのです。




きのうの、安倍晋三首相の記者会見。官邸会見場のむかって右手に2列に並んだ人たちについて、もうすこし補足しておきたい。まず、役職と名前を紹介しておく。前列、安倍首相に近い左から右へ、官房長官、塩崎恭久。官房副長官(衆院)、下村博文。同(参院)、鈴木政二。同(事務)、的場順三。後列は、首相補佐官。左から、国家安全保障問題担当、小池百合子。経済財政担当、根本匠。拉致問題担当、中山恭子。教育再生担当、山谷えり子(和服でした)。広報担当、世耕弘成の各氏。参考までに、けさの産経新聞の写真もつけておこう。


  


塩崎官房長官以下のこのメンバーが、どう機能するか。安倍政権の将来は、ここにかかっている。それぞれに、味のある人事だ。そのなかで、もっとも、注目されるのは、事務担当の官房副長官になった的場順三さん。日本は、なんだかんだいっても、官僚が大きな力をもっている。官僚組織が動かないことには、話にならないことが多い。それが現状だ。その官僚組織を押さえる役目が、事務担当の官房副長官のいちばんの任務となる。 


そのことを一番熟知しているのが、霞が関。だから、事務担当の官房副長官は、霞ヶ関最大の関心事で、その意に沿う人を据えることに全力を傾けてきた。官僚集団は大蔵省=財務省が主流といわれているが、こと組織に関するかぎりは大久保利通以来、内務官僚だ。戦後、内務省は解体されたが、どっこい内務官僚は生き抜いていた。後藤田正晴さんがその代表格として長く君臨したが、厚生省とか、自治省とか、警察庁とかの官僚がそうだ。安倍さんは、この内務閥を断ち切らないかぎり、官邸主導の政治はできないと考えたはず。


 けさの朝日新聞の「ひと」欄は、的場さんを取り上げているが、それによれば、ご本人は、「後藤田学校の生徒」と自認しているという。しかし、的場さんは元大蔵官僚。しかも、役所を離れて15年。これまでの内務官僚的官房副長官とは肌合いがちがう。安倍人事の、最大のサプライズは的場さんの起用と思う。的場さんは、もう霞ヶ関のしがらみから解き放たれているのだから、思う存分、官僚組織を活用してほしいと願っている。


 <きょう・あす・あさって> 


平成8年(1996年)929、遠藤周作、死去。享年73歳。没後10年。 


〔フォトタイム〕


 向島百花園その4 
百花園には、芭蕉の句碑など29の石碑があります。これは、「黄昏や又ひとり行く雪の人」と詠んだ雪中庵梅年の句碑。ヒガンバナが咲いていました。


   

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