苦境にある人に、厳しいことばは、なかなかかけにくい。ところが、フリーの試合を前にした浅田真央選手のコーチも実姉も、けっこう、厳しいことばをかけたようだ。

 

浅田選手の姉は日本にいてNHKの特別番組に出演していたが、電話で妹を叱ったという。「心を鬼にして」というが、お姉さんは、まさに心を鬼にして、茫然自失にちがいない妹さんを叱責したのだろう。

 

その叱責は、亡くなった母親代わりという心境だったと思う。

 

もっとも身近なコーチと姉の厳しいことばをバネに、奇跡的な演技を見せた浅田選手もさすがに超一流のアスリートである。

 

一般的には、落ち込んだ人への厳しいことばは、強いダメージとなって長く尾を引きかねないので、じつにむつかしい。

 

フリーの得点では、浅田選手は3位だった。もし、浅田選手の出場順位が、キム・ヨナらと一緒の最終組なら、もっと得点があがっていた可能性がある、と、フィギュア界にくわしい人が語っていた。 

審査員の心理として、先に演技する選手に高い得点を出しにくいというのは、なんとなくわかる。後半にひかえる有望選手との比較ができないからだ。 

 

かえすがえすも初回の失敗が悔やまれるが、ものは考えようで、それがあったからこそ、あのすばらしい感動が生まれたともいえる。 

 

〔フォトタイム〕

 

汐留地下道その7

日本テレビ本社の前にユニークなオブジェがありました。それともベンチなんですかね……。

 

  

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