事件が発生するたびに、監視カメラの映像がメディアに流れる。報道されるのはごく一部にすぎない。
犯人検挙に監視カメラが果たしている役割はじつに大きい。画像分析の技術も年々向上している。
いまでは群衆の映像のなかから、特定の人物を割り出すのもずいぶん容易になったという。顔写真が、指紋のような働きをしているのだ。
2004年8月1日、NHKのBSで「監視社会」という番組が放映された。そこでロンドンの南西150㌔にあるソールズベリー市が紹介された。
ソールズベリーは、観光と農業を主な産業とする人口11万人の都市。市内には107台の監視カメラが設置されていて、市役所が雇った監視員が8人、交代で24時間、街の様子に目を光らせていた。
監視員は不審な人物を見つけた場合、その人物の動きをつぶさに追い、状況に応じて警察に通報していた。ある監視員が、こうコメントしていた。
「わたしたちが監視しているのは麻薬の常習者や、万引などのトラブルメーカーたちです。かれらの顔はみんな把握しています。何度も警察に逮捕されている者も多いんです。そんな要注意人物を中心に目をつけています」
レベルの高い監視カメラは、ソールズベリーのような監視員を何十人分も兼ねて、日々、不審な人物の姿を追っているのだ。
〔フォトタイム〕
電通本社ビル界隈その1
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